薬剤師を辞めたいと思うことは何度もあります。
そして転職して変化することで大いに改善することも多いです。
せっかく資格業についたわけなので、一般の仕事よりも転職しやすいです。
あなたが辞めたい理由はなんなのか。
よく分析して、行動すると良いでしょう。
辞めたいと思ってもなかなか言い出せなくてウダウダしている方。
結構みんな思っていることは同じですよ。
- 1. 仕事自体がキツイ ― 終わらない残業と過酷な勤務環境
- 2. やりたいことができた ― キャリアチェンジのきっかけ
- 3. 結婚や介護など、ライフステージの変化
- 4. 仕事の成長を感じられない ― 「楽すぎる」職場の落とし穴
- 5. 収入面 ― 家族や夢のためにもっと稼ぎたい
- 6. 休みの面 ― 有給が取れない、連休が取れない現実
- 7. 人間関係 ― 職場の雰囲気が悪すぎると限界を感じる
- 8. 異動や通勤負担 ― 働く場所が安定しないストレス
- 9. 会社の組織の問題 ― 「人として扱われない」と感じた瞬間
- 10. 仕事のやりがい ― 「患者さんのために」が失われた瞬間
- まとめ:転職は「逃げ」ではなく「前向きな選択」
1. 仕事自体がキツイ ― 終わらない残業と過酷な勤務環境

最も多い理由の一つが、「仕事がキツイ」というものです。
特に調剤薬局やドラッグストアでは、人員不足が慢性化しており、1人あたりの業務負担が非常に大きくなっています。

ドラッグストアではスキルがないのに1人薬剤師で放置されることもあります。業務負担だけではなく、一つ一つの作業に不安感を伴うこともあります。
■ 残業が深夜まで及ぶ
閉店後も、薬歴記載・在庫管理・発注作業などの事務仕事が山積み。
営業時間が終わってからもデスクワークが続き、終電ギリギリまで働くことも珍しくありません。
■ 夜通し仕事をした日もある(棚卸しなど)
年に数回の棚卸しでは、営業終了後に作業が始まり、深夜から翌朝まで勤務することも。
「次の日も通常勤務」というケースも多く、心身ともに限界を迎える人が続出しています。
こうした過酷な勤務が、転職を決断するきっかけとなるのです。
2. やりたいことができた ― キャリアチェンジのきっかけ

薬剤師の資格は非常に汎用性が高く、医療・製薬・福祉など多方面で活躍できます。
そのため、「もっと臨床に関わりたい」「企業で薬事や開発をしたい」など、
新たな目標を持つことが転職理由になるケースも多いです。
また、近年ではオンライン服薬指導やデジタルヘルス領域など、
新しい分野への挑戦を目指す若手薬剤師も増えています。
資格を持つからこそ、環境を変える勇気が生まれるのです。
3. 結婚や介護など、ライフステージの変化

結婚・出産・親の介護といったライフイベントも、転職の大きな転機になります。
特にドラッグストアや病院勤務では、土日勤務や夜勤が避けられないことも多く、
「家庭との両立が難しい」「子どもの行事に参加できない」といった悩みを抱える人が多いです。
このため、より柔軟に働ける調剤薬局や在宅医療分野への転職を選ぶ薬剤師が増えています。

調剤薬局でも土曜日出勤は多いです。
4. 仕事の成長を感じられない ― 「楽すぎる」職場の落とし穴

意外にも多いのが、「仕事が楽すぎてつまらない」という理由です。
■ 仕事が単調すぎる
小規模の薬局では、扱う薬が限られており、毎日がルーティン作業の繰り返し。
「ただ薬を出すだけで、成長している実感がない」と感じる人も少なくありません。
■ 薬の種類が少なすぎる
地方の小規模薬局では、取り扱い薬剤の種類が少ないため、学べる機会が限られています。
専門性を高めたい薬剤師にとっては、より多くの処方箋に触れられる病院や大手薬局が魅力的に映るのです。
5. 収入面 ― 家族や夢のためにもっと稼ぎたい


収入への不満も、転職理由の中で常に上位を占めます。
■ 収入がもっと欲しい
家族ができると生活費や教育費が増えます。
同じ仕事をしていても地域や会社による給与格差があり、
「努力が報われていない」と感じて転職を考える人も多いです。
■ 欲しいものややりたいこと
「マイホームを買いたい」「趣味や旅行を楽しみたい」といった前向きな理由で転職する人もいます。
都市部では生活コストも高いため、年収アップを目指して企業薬剤師や管理職を狙うケースも増加中です。
■ 「収入が多すぎて困る人」はいない
薬剤師は国家資格職として高い責任を背負っています。
その努力に見合った収入を求めるのは、決して贅沢ではありません。
むしろ、「正当に評価されたい」という健全な気持ちの表れでしょう。
6. 休みの面 ― 有給が取れない、連休が取れない現実

労働環境の「休み」に関する不満も見逃せません。
■ 有給が取れない・好きな時に取れない
薬剤師業界では慢性的な人手不足が続いております。
「代わりがいないから無理」「その日はシフトが埋まっている」といった理由で、
有給休暇を思うように取れないケースが多発しています。

人員が満たしていない職場は過酷ですね。
■ 連休が取れない・趣味ができない
趣味や旅行など、自分の時間を持つことはメンタル維持にとても重要です。
しかし、シフト勤務では連休が取りにくく、
「趣味をあきらめた」「リフレッシュできない」という声も多数上がる職場も多いです。
こうした積み重ねが、「この職場では長く働けない」と感じる原因になります。
7. 人間関係 ― 職場の雰囲気が悪すぎると限界を感じる

薬剤師の仕事はチームで成り立ちます。
だからこそ、人間関係のトラブルは転職の大きな引き金になります。
■ 嫌な人がいる
小さな薬局ではメンバーが固定されており、相性が悪い人と毎日顔を合わせることも。
逃げ場がなく、「精神的に限界」と感じて辞める人も少なくありません。
■ 上司が理解しない人
経営層が現場を理解しておらず、数字や効率ばかりを重視する上司も問題視されています。
「現場の声が届かない」「努力を見てもらえない」という不満は、働く意欲を大きく削ぎます。

現場の声が届かないところは多いですね。
■ 職場の雰囲気が悪すぎる
人手不足によるピリピリした空気、
ミスを責め合う風潮――そんなギスギスした職場では、心が休まりません。
「もうここでは笑顔で働けない」と感じた時点で、転職を考える薬剤師は多いのです。
8. 異動や通勤負担 ― 働く場所が安定しないストレス

大手チェーン薬局やドラッグストアでは、定期的な異動が避けられません。
これが大きなストレス要因になっています。
■ 異動距離が大きすぎて負担
「片道1時間半以上の通勤」や「突然の遠方異動」など、
通勤に時間を取られると、プライベートの時間が激減します。
「生活を犠牲にしてまで働きたくない」という声が増えています。
■ 店舗閉店による強制異動
店舗統合や閉鎖が増えており、希望していない地域への異動も珍しくありません。
「家族との時間を削ってまで働くのは違う」と感じ、転職を選ぶ人も多いです。
■ エリアが広すぎる・異動手当が少ない
「通える範囲」という名目でも、実際は片道2時間というケースも。
しかも異動手当がほとんど出ないという実態もあり、モチベーションの維持が難しくなっています。

異動手当もなく、あちこち飛ばされるケースもあります。収入がそれに見合っていなければ転職を検討しても良いかと思います。
9. 会社の組織の問題 ― 「人として扱われない」と感じた瞬間

多くの薬剤師が転職を決意するきっかけは、職場の上層部や組織文化にあります。
■ 社長や経営層への不信感
「社長が現場を理解していない」
「次期社長の人間性に問題がある」
こうした声は特に中小チェーンで多く聞かれます。
経営者の独断で方針が変わる職場では、現場の士気が下がり、
「もうこの会社では働けない」と感じて転職するケースもあります。

社長の息子さんが次期社長になるときにこのケースがよく聞かれます
■ 人間性を尊重されない職場
・本人の希望を無視した事務的な異動
・冷たいメールだけの一方的な通知
・「人」としてではなく「コマのように扱われる」
このような扱いを受けると、
「この会社に自分の居場所はない」と感じるのも無理はありません。
薬剤師の資格は全国共通ですから、「もっと自分を大切にしてくれる職場へ」と動く人が増えています。
10. 仕事のやりがい ― 「患者さんのために」が失われた瞬間

薬剤師という仕事の原点は、「患者さんの健康を守る」という使命感です。
しかし、現場によってはその思いが薄れてしまう環境もあります。
■ 社内目標が優先される
「売上」「指導件数」「在宅訪問数」「かかりつけ患者数」など、
数字を追うことが目的になってしまう職場が増えています。
その結果、患者さんへの丁寧な対応よりも、社内目標の達成が優先されるように。
「感謝の言葉よりも数字が評価される」現状に違和感を覚え、やりがいを失ってしまう薬剤師も少なくありません。
■ やりがいを取り戻すための転職
「もう一度、患者さんのために働きたい」
その思いから、病院薬剤師や在宅医療へ転職する人も増えています。
環境を変えることで、自分の原点を取り戻せるケースも多いのです。
まとめ:転職は「逃げ」ではなく「前向きな選択」
ここまで見てきたように、薬剤師が転職を考える理由は多岐にわたります。
仕事の負担・人間関係・収入・組織の問題――どれも決して軽視できない現実的な悩みです。
大切なのは、「なぜ辞めたいのか」だけでなく、
「これからどんな働き方をしたいのか」を見つめ直すこと。
転職は「逃げ」ではなく、自分を大切にするための一歩です。
環境を変えることで、薬剤師としての誇りややりがいを取り戻した人も多くいます。
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