ツルハドラッグの概要

(※画像はイメージです)
ツルハドラッグは北海道札幌市に本社を持つドラッグストア大手で、株式会社ツルハホールディングスが運営する企業です。1929年に北海道旭川市で創業し、長い歴史を持つ企業です。
会社規模
2022年度のドラッグストアランキングでは売上高9116億円を記録し、業界第2位の規模を誇ります。
2023年度の連結売上高は約1兆275億円にまで成長しており、さらなる拡大を続けています。
店舗数は2565店舗に達し、さらに東南アジア・タイにも20店舗以上を展開する国際的な企業に成長しています。
事業内容
主な事業内容はドラッグストアと調剤事業です。
地域に集中して店舗を出店する「ドミナント戦略」をとり、効率的な市場シェア拡大を図っています。また、介護事業やオンラインショップ運営なども行い、多角的に事業を展開しています。
最新動向
2025年4月には大きなニュースとして、ウエルシアホールディングスとの経営統合が発表され、2025年12月に統合予定です。
この統合により、売上高2兆円を超える業界最大のドラッグストアチェーンが誕生することになります。
ツルハドラッグの口コミ

良い口コミ
給与・待遇面
従業員の口コミによると、ツルハの平均年収は638万円と業界トップクラスです。
薬剤師の場合、新卒で月給30万円〜46万円、中途採用では月給27万円〜60万円と、経験や職位によって大きく変わります。
薬局長クラスになると年収600万円を超えるのが一般的です。
ある30代女性社員は「ドラッグストア併設の多いツルハの方が調剤薬局より給料は多かった。福利厚生も産休育休、その後の時短制度がしっかりしていた」と評価しています。
福利厚生
福利厚生も充実しており、社員はツルハ店舗でのお買い物が最大30%オフになる特典があります。
これは日用品から食品まで幅広く適用され、年間で大きな節約になると好評です。
また時短勤務制度は子供が小学校3年生になるまで利用可能で、育児との両立がしやすいと評価されています。
20代女性社員は「時短のパートでも社会保険が加入でき、厚生年金をかけてもらえる。
パートの給料も他の会社と比較すると高めで設定されている」と述べています。
キャリア開発
ツルハドラッグでは薬剤師は調剤部門かOTC部門かを自分で選べる仕組みがあり、職種の選択肢が広いことが特徴です。
調剤部門なら品出しやレジ打ちをせずに調剤業務に集中できます。
悪い口コミ
勤務条件の地域差
地域や店舗によって勤務環境や有給取得のしやすさに大きな差がある点が多くの口コミで指摘されています。
50代女性社員は「本社から近い北海道や東北地区などは慢性的に人手不足で、有給も消化が難しく、公休返上で勤務している」と述べる一方、「中部地方は他地域より休みは取りやすい」と地域差を指摘しています。
休日・残業
年間休日は113日(月9〜10日)と業界平均の120日より少なめです。
30代女性社員は「休みはとりにくく、長期の休みはほぼとることができない。有休消化率も地域によっては非常に悪い状況」と述べています。
残業については、公式には「残業ほぼ0時間」を掲げていますが、実際には店舗によって大きく異なり、残業が多い店舗も存在します。
特に門前薬局では「病院が終わるまでは帰れないため、残業代はでるが拘束時間が結果的に長い」という声もあります。
ツルハドラッグのメリット

高い給与水準
業界トップクラスの給与水準は最大のメリットです。平均年収638万円に加え、地域手当(3万5千円〜15万円)や役職手当(5万円〜25万円)など、様々な手当が充実しています。
薬剤師手当も1〜3年目は6万円、4年目以上は7万円と高水準です。
充実した福利厚生
社員割引制度(最大30%オフ)に加え、住宅手当や家族手当なども充実しています。
特筆すべきは、住宅手当が転勤するたびに5年間支給される制度で、転勤が多い社員にとって大きなメリットとなっています。
低い離職率
2020年度の離職率はわずか0.5%と非常に低く、平均勤続年数も9.0年と業界平均(6.4年)を大きく上回っています。
これは職場環境や待遇が比較的良好であることを示しています。
育児支援の充実
育休取得率は女性が97%、時短勤務も子供が小学校3年生まで利用できるなど、子育て世代に優しい制度が整っています。
急な子供の発熱などによる早退も育休として処理されるなど、細かな配慮がなされています。
ツルハドラッグのデメリット

地域による環境格差
北海道・東北エリアは人手不足で休みが取りにくく、残業も多い傾向があります。
一方、関東や中部地方は比較的働きやすいとされており、この地域差は大きなデメリットとなっています。
異動・応援の多さ
20代男性社員は「異動や応援が多いので正社員の人はいろんなところに対応できるコミュニケーション能力がないときつい」と指摘しています。
店舗間の人員調整が頻繁にあるため、環境の変化に適応できる柔軟性が求められます。
店舗による業務量の差
店舗によっては業務量が多く、残業せざるを得ない状況もあります。
登録販売者の口コミでは「社員の業務量が多すぎます。残業しなければ終わらない程の業務量にも関わらず、残業をするなと言われます」という不満も見られます。
年間休日の少なさ
業界平均が120日程度であるのに対し、ツルハドラッグの年間休日は113日とやや少なめです。
「会社が決めている休日がほかの会社と比べて少ない」という声も上がっています。
ツルハドラッグに入社してみてわかったこと

薬剤師のノルマについて
薬剤師にとって気になるノルマについては、基本的に達成できなくても給与に影響するようなノルマはありません。
OTC販売などの目標はありますが、達成しなくても減給されることはないようです。
ある20代女性社員は「薬剤師に関しても一類医薬品販売に関して◯ヶ月で◯件といった感じで店舗で達成するようにと本部から連絡がありますが、達成しなかったことで給与への影響は一切ありませんでした」と述べています。
教育・研修システム
ツルハの研修は調剤、OTC医薬品、コミュニケーションを中心とした体験型の研修が特徴です。
認定薬剤師取得のためのe-learningや申請費用なども会社が負担してくれるため、スキルアップしやすい環境が整っています。
キャリアステップの実態
中途採用でも経験を積めば薬局長や店長に昇進できます。マニュアルがしっかり整備されているため、一人薬剤師の店舗でも対応しやすい環境です。
大手企業ならではの多様なキャリアパスが用意されており、店舗管理だけでなく本社スタッフとして経営や商品開発、人事などに携わることも可能です。
ツルハドラッグはこんな人におすすめ

高収入を求める薬剤師
業界トップクラスの給与水準を求める薬剤師にはピッタリの環境です。
特に薬局長など管理職を目指す人には、役職手当も充実しており、年収アップが期待できます。
子育て中の薬剤師
時短制度や育休取得率の高さ、子供の急な発熱にも対応できる柔軟な勤務体制など、子育てと仕事の両立を図りたい薬剤師には働きやすい環境と言えます。
調剤に集中したい薬剤師
ドラッグストアでありながら、調剤部門を選べば品出しやレジ打ちをせずに調剤業務に集中できる点は大きなメリットです。
薬剤師としての専門性を発揮したい人に向いています。
安定性を求める薬剤師
離職率の低さや勤続年数の長さが示すように、長期的に安定して働ける環境を求める人に適しています。
さらに2025年末にはウエルシアとの経営統合も予定されており、さらなる企業規模の拡大と安定性が期待できます。
ただし、希望する勤務地や店舗の状況によって働きやすさが大きく異なるため、転職を考える際は事前に各店舗の状況を詳しく調査することが重要です。
地域による環境格差を考慮した上で、自分に合った職場を選ぶことがツルハドラッグでの成功の鍵と言えるでしょう。
コメント