シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社の概要
シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社（以下、シップヘルスケアファーマシー東日本）は、宮城県仙台市に本社を置く調剤薬局チェーンです。
1989年に有限会社大和中央薬局として設立され、2007年にシップヘルスケアホールディングス株式会社のグループ会社として調剤薬局事業に参画しました。
会社規模と事業展開
シップヘルスケアファーマシー東日本は、従業員数約790人、売上高537億円（2021年3月期）の企業です。
シップヘルスケアホールディングスの調剤薬局事業を担うグループ会社は全部で3社あり、売上高を合計すると業界第9位の大手企業となります。
店舗展開エリア
現在、東北・首都圏を中心に81店舗を展開しています。
- 北海道(1店舗)
- 東北：青森県(1)、秋田県(4)、岩手県(9)、宮城県(24)、山形県(5)、福島県(4)
- 関東：東京都(4)、千葉県(4)、埼玉県(7)、茨城県(7)
- 東海：静岡県(3)、愛知県(6)、三重県(2)
事業内容
シップヘルスケアファーマシー東日本は、薬局事業だけでなく介護事業も展開しており、主な事業内容は以下の6つです。
- 保険薬局事業
- 介護事業
- 訪問看護ステーション事業
- 訪問介護事業
- デイサービス事業
- 居宅支援事業
特徴として、主に総合病院・医療モール前に店舗を展開し、26年前から在宅医療にも力を入れています。
訪問看護ステーションも設置し、多職種連携を大事にして地域包括ケアシステムへの取り組みも行っています。
シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社の口コミ
実際に働いている・働いていた薬剤師の方々からの口コミを集めました。さまざまな視点から会社の実態を見ていきましょう。
社風と企業文化
「性別による格差がなく、風通しは良い」という評価が多く見られます。
Openworkの評価では、風通しの良さは5点満点中3.1点と平均より良好な評価となっています。
あるベテラン薬剤師は次のように述べています： 「シップヘルスケアファーマシー東日本は1989年に有限会社仙台調剤として創業し、初代代表取締役は大山文明である。
2007年シップヘルスケアホールディングスに経営譲渡し、代表取締役も交代したが、店舗拡大に伴い営業利益も加速度的に上昇していった。
勢いのある中小企業から、経営が安定したホールディングスのグループ企業として変貌した。」
人間関係
「上層部との関係はフランク」「人間関係は良好」という声が多く、社員同士で助け合う風潮があります。
特に「お互い様の精神で良好」という口コミが目立ちます。
ある中途入社の男性薬剤師は「人間関係や上層部との関係はよく、飲み会も多かった」と評価しています。
シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社のメリット
給与・待遇面
- 資格取得で月5千円の手当がある 研修認定薬剤師などの資格を取得すると月5,000円の手当が支給されます。
- 転勤ありなら平均より給料が高い 転勤を受け入れる場合、家賃の最大80％を会社が負担するため、実質的な年収アップにつながります。
- 残業は分単位で出る 残業代は分単位で正確に計算され支給されるため、働いた分だけ確実に報酬を得られます。
福利厚生
社宅などの福利厚生がしっかりしているという評価が多く見られます。主な福利厚生には以下があります：
- 住宅手当：家賃の最大80％を会社負担
- 敷金礼金など入居初期費用の会社負担
- 転勤時の赴任支度料(9万円～)
- 確定拠出年金（入社1年後より加入）
- 育児短時間勤務制度
- シップヘルスケアホールディングス従業員持株制度
ワークライフバランス
- 産休育休の復帰率が高い 女性が多く働く職場であり、産休・育休後の復帰率が高いことは働きやすさの指標となっています。
- 希望の休みを取れるよう協力する雰囲気 エリアマネージャーが休みの調整をしてくれるなど、休暇取得をサポートする体制があります。
- 月平均残業時間が少ない 月平均所定外労働時間は約10-12時間と比較的少なく、ワークライフバランスを取りやすい環境です。
シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社のデメリット
給与面の課題
転勤なしの場合は業界平均より給料が低いという点が最大のデメリットとして挙げられています。
家賃補助が大きなメリットになっている分、自宅通勤の場合は相対的に年収が下がる傾向にあります。
勤務環境の課題
- 残業時間は店舗による 店舗によって忙しさに差があり、残業時間にもばらつきがあります。
- 人員不足の店舗は急な休みが難しい 特に人手の少ない店舗では、急な休暇の取得が難しい場合があります。
- 持ち回りで患者対応用の携帯をもつのでプライベートが制限される 患者対応の携帯電話を持ち回りで担当する日は、プライベートの時間に制約がかかることがあります。
シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社に入社してみてわかったこと
店舗による違い
実際に入社してみると、「どの店舗になるかで働きやすさは決まる」ということがよくわかります。
これは業界全体に共通する特徴ですが、シップヘルスケアファーマシー東日本も例外ではありません。
あるベテラン薬剤師は「何人か薬剤師がいる店舗は急な休みもカバーしあって働けた」と述べており、スタッフ数が充実している店舗の方が働きやすい傾向にあるようです。
教育・研修制度
シップヘルスケアファーマシー東日本の研修制度のモットーは「10年かける人材育成」です。以下のような研修制度があります：
- カイゼン発表会：店舗ごとの業務改善内容を発表
- 自己研修支援：学術大会などへの参加支援（年間上限3万円）
- 学会発表：日本薬剤師会、日本緩和医療薬学会などでの研究発表
- マネジメント研修：管理職向け
- 各種定期研修：社内合同勉強会
新卒者向けには「就職三年目までは総合病院の門前の店舗に配置されて、総合的に学べる」制度があります。
シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社はこんな人におすすめ
向いている人
- 転勤可能な薬剤師 転勤を受け入れられる方は、家賃補助などの恩恵を最大限に受けられるため、実質的な年収アップが期待できます。
- 安定志向の薬剤師 ある薬剤師の口コミによると「企業に安定志向を求め、コンプライアンスを遵守し、数値管理を任されたり、調剤事故時の対応やリスクマネージメントを会社にきちんと求める方にはよい」とあります。大手企業グループの一員として安定性を求める方に向いています。
- ワークライフバランスを重視する方 月平均残業時間が少なく、産休・育休からの復帰率も高いため、プライベートと仕事のバランスを大切にしたい方に適しています。
向いていない人
- 自宅通勤を希望かつ高収入を求める方 転勤なしの場合は業界平均より給与が低めになる傾向があるため、自宅通勤を希望しつつ高収入を求める方には不向きかもしれません。
- 自主性を重視する方 ある薬剤師の口コミによると「自分からなにか進んで環境をよくしたり、工夫しようとするタイプの人間が育ちにくい」という意見もあります。マニュアルや指示通りに働くことが求められる環境のため、独自の裁量で働きたい方には合わない可能性があります。
まとめ
シップヘルスケアファーマシー東日本は、人間関係の不満も少なく、大きなデメリットがない薬局です。特に転勤可能な方にとっては給与面でもメリットがあります。
ただし、残業時間や休みの取りやすさは店舗によって大きく異なるため、転職を考える際には希望する店舗の状況を事前に確認することをお勧めします。安定した大手企業グループの一員として長く働きたい方には向いている職場と言えるでしょう。
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