マツモトキヨシの概要

マツモトキヨシは、1932年に創業された日本を代表するドラッグストアチェーンです。
2021年10月にココカラファインと経営統合し、現在は「マツキヨココカラ&カンパニー」として展開しています。
企業情報

- 本社所在地:千葉県松戸市新松戸東9番地1
- 設立:1932年12月
- 代表者:松本貴志
- 従業員数:404人(グループ全体ではより多数)
店舗展開
マツモトキヨシグループの店舗は全国に1,700以上あり、特に関東地方を中心に展開しています。
エリア | 店舗数 |
---|---|
北海道・東北 | 93 |
甲信越・北陸 | 174 |
関東 | 983 |
東海 | 118 |
関西 | 155 |
中国・四国 | 66 |
九州・沖縄 | 198 |
業務内容
マツモトキヨシは主にドラッグストア事業と調剤事業を展開しています。
薬剤師の主な業務は、OTC医薬品の販売、調剤業務、服薬指導などです。
店舗によってはレジ打ちや品出し、発注業務も担当することがあります。
実際に働いている人の声:良い口コミ

給与・待遇に関する口コミ
「給料そのものに不満はありません。他のドラッグストアと比べましたが、マツモトキヨシの待遇が一番良かったので就職を決めました。」(50代女性)
「アルバイトで2年間勤務していましたが、時給が良いことと薬剤師なので優遇される点は助かりました。特に第一類医薬品を販売している店舗であったため、アルバイトであるにもかかわらず店長などの管理職からの待遇がよくて働く意欲がわきました。」(40代男性)
「1分単位で給与が発生するので、少し業務が立て込んで定時よりも遅くなってしまったとしてもその分はきちんと給与としてカウントされます。
また、業務時間より早く伝達などがある場合はそこからタイムカード打刻を指示されるので『これって業務ではないですか?』という曖昧なことには至らない。」(40代女性・パートアルバイト)
成長・キャリアに関する口コミ
「特に、登録販売者という医薬品販売の資格受験のためのサポートが充実している。主婦パート・学生アルバイトであっても、講習を受けることが可能であり、キャリアアップに役立てられる。一部講習では、上限があるものの、出席が出勤扱いとなり給与が発生し、会場までの交通費も出してもらえるため、家庭への負担も少なく、勉強を続けやすい。」(20代女性・パートアルバイト)
「新卒一般社員から3年ほどで店長になれます。その間は本社のサポートも充実しています。」(40代男性・店長)
ワークライフバランスに関する口コミ
「同業他企業からの転職です。
有給、希望休ともとりやすく感じます。実際に年の有給5日+αとれてます。
それは社員の層が厚いこと、ホワイトに向かう姿勢、すべてに100%を求めていない感じからのことがあります。」(40代男性・店長)
「パートだったので残業はなく、きっちりシフト通りの時間で退社することができました。」(30代女性・パート)
仕事内容に関する口コミ
「レジ業務や品出し、商品の案内などを主に行いますが、お客さんと接することが多く、直接ありがとうとか感謝の言葉をもらえるのでやりがいのある仕事です。あくまでもお客さんと店員の関係ではありますが、ちょっとした挨拶なども嬉しいです。」(販売パート・アルバイト女性)
「毎日同じことをすると考える方がおりますが、常に新しい商品やトレンドがあります。」(40代男性・店長)
実際に働いている人の声:悪い口コミ

人間関係に関する口コミ
「チーフがとても怖くて、チーフとシフトが被った日はいつも朝から胃が痛かったです。
チーフの前でミスをすると、『普通こうするよね?少し考えたら分かるよね?なんでこうしないのかな??』と注意され、
そのたびに足が震えて頭が真っ白になり、またミスを重ねてしまう、という悪循環でした。」(10代女性・レジパートアルバイト)
業務量・忙しさに関する口コミ
「仕事の忙しさは店舗によります。残業があたりまえの店舗もあれば、定時で上がれる店舗もあります。
毎年一定数の人が体力的にきついという理由で辞めます。」(20代男性)
「残業時間は月に40時間ほどでしょうか。忙しい店舗で働いていたので多めです。
暇な店舗だとほとんど残業なしで帰れていたように思います。」(40代女性)
販売目標に関する口コミ
「人員配置がカツカツだったため、急なシフト変更があったことが記憶にあります。
またプライベート商品の月間売上目標が設定されており、各スタッフがポイントを競い合うようにプライベートブランドをお客さんに販売していくタイプの店舗だったのですが、やりすぎ感がありました。」(40代男性)
給与・昇給に関する口コミ
「時給がなかなか上がらないです。勤務年数が長くても関係ないです。
新人さんに業務内容を教えてトレーニングしても上がりません。何をしたら時給が上がるのかわかりません。発注してもシフトに貢献しても上がらないです。」(30代女性・パートアルバイト)
「10年以上働いていても時給は最低賃金が上がらないとあがらない。」(50代女性・パートアルバイト)
勤務時間・シフトに関する口コミ
「薬剤師ということもあり、休みはなかなか好きな日に取れませんでした。常に薬剤師不足であることから、ほかの薬剤師と休みがかぶらないように取らなくてはならず、希望する日に取れないこともしばしばありました。
また上司の方針で残業はあまりしないようにと言われ、残業代が発生しないよう気をつけるのが大変でした。」(30代女性)
「シフト制ですが面接の時にこの日なら入れます。っといったところは入らないと言われました。」(30代女性・パートアルバイト)
働きながら気づいた点
「薬剤師です。仕事内容自体は忙しい店舗だとやりがいがある。」(男性・正社員薬剤師)
「週4のパートとして勤務したはずが、勝手に管理薬剤師として登録されそうになりました。大手なのに昔の商店のような社風があり違和感もあります。信用できないので勤務継続はできませんでした。」(20代女性)
マツモトキヨシのメリット

高い給与水準
マツモトキヨシの薬剤師の平均年収は834万円と業界トップクラスです。
薬剤師全体の平均年収565万円と比較すると、約270万円も高いことがわかります。
初任給も転居の有無によって差はありますが、最大で506万円と非常に高水準です。
- 転居あり:506万円
- 転居なし(東京、神奈川、千葉、愛知、大阪限定):482万円
- 転居なし(埼玉、茨城、静岡、三重、滋賀、兵庫、京都限定):470万円
- 転居なし(岐阜、奈良、和歌山限定):459万円
パート・アルバイトの時給も2,000円〜3,000円と高く、フルタイムで働くと年収384万円〜576万円になります。
充実した福利厚生
社宅制度が非常に充実しており、薬剤師の借上社宅は実質1万円、会社指示の転勤による転勤借上社宅は実質負担0円となります。
これは他社と比較しても非常に恵まれた条件です。
その他の福利厚生も充実しています:
- 従業員買物割引制度(店頭価格の10%オフ)
- 処方せん調剤負担金補助制度(本人と家族の窓口負担金の10%相当額を給与へ支給)
- 東京ディズニーリゾート特別利用補助券
- 各種保険完備
- 誕生日カタログギフト
働きやすい環境
育児短時間勤務制度が業界トップクラスに充実しており、子供が小学校6年生の学年末まで勤務時間を最大2時間短縮できます。
一日の実働時間を1~4時間まで選択することも可能です。
また、7連休が取得できる連続休暇制度や年間休日が1年目116日、2年目以降は122日以上あるなど、ワークライフバランスを重視した制度が整っています。
キャリアアップの機会
マツモトキヨシでは薬剤師のキャリアアップの道が明確に示されています。
資格等級はPA→PL→PSの順に上がり、それに伴って年収も上昇します。
さらに、女性管理職を積極的に育成するための「チャレンジ薬局長研修」などの制度があり、男女格差なく昇進できる環境が整っています。
マツモトキヨシのデメリット

店舗による労働環境の差
店舗によって忙しさや残業時間に大きな差があるという声が多く、忙しい店舗では月40時間程度の残業がある一方、ほとんど残業のない店舗もあります。
そのため、配属先によって労働環境が大きく変わる可能性があります。
販売目標のプレッシャー
特にプライベートブランド商品については月間売上目標が設定されており、達成のプレッシャーを感じるという声があります。
店長以上になると、物販の売上目標達成も求められるため、調剤以外の業務に対するプレッシャーが増す可能性があります。
休暇取得の制約
希望する日に休暇が取れないことがあるとの口コミが見られます。
特に薬剤師が不足している店舗では、他の薬剤師と休みが重ならないようにする必要があり、希望通りの休暇取得が難しい場合があります。
時給の上昇の遅さ
パート・アルバイトに関しては、勤続年数が長くても時給が上がりにくいという不満の声があります。
新人に業務を教えたり、発注業務を担当したりしても、時給に反映されにくいようです。
マツモトキヨシに入社してみてわかったこと

実力主義の評価制度
マツモトキヨシはランク制度を採用しており、評価が良ければ昇進試験を受けるチャンスが得られ、合格すると大幅に給料が上がります。
しかし、個人の頑張りが認められる行動評価と、店単位の業績も評価される業績評価の両方が必要なため、自分の努力だけでは評価が上がりにくい面もあります。
多角的なスキル習得の機会
調剤業務だけでなく、OTC販売や店舗経営に関する知識も習得できるのがマツモトキヨシの特徴です。
特に店長以上になると、売上管理やスタッフのマネジメントなど、経営者目線でのスキルを身につけることができます。
長期勤続が多い職場環境
マツモトキヨシの平均勤続年数は11.8年と業界トップクラスの長さを誇ります。
高収入に加え、充実した福利厚生や育児支援制度が整っていることが、長く働き続ける要因となっているようです。
地域による差
マツモトキヨシはグループ各社によって初任給や労働条件に差があります。
例えば、マツモトキヨシ中四国販売の初任給は420万円である一方、マツモトキヨシやマツモトキヨシ甲信越販売では506万円と、約86万円の差があります。
マツモトキヨシはこんな人におすすめ

高収入を重視する薬剤師
初任給から500万円を超える高収入を望む薬剤師には、マツモトキヨシは非常に魅力的な選択肢です。
特に転居ありを選択すれば、さらに高い収入と住宅補助を得ることができます。
調剤以外のスキルも磨きたい人
OTC販売や店舗経営、マネジメントなど、幅広いスキルを身につけたい薬剤師にはマツモトキヨシがおすすめです。
調剤のみに専念したい薬剤師よりも、多角的なキャリアを目指す薬剤師に向いています。
家庭と仕事の両立を希望する人
小学校6年生まで時短勤務が可能なため、子育て中の薬剤師にも働きやすい環境です。
時短勤務者は基本的に早番シフトになるため、子供の送迎などと両立しやすくなっています。
キャリアアップを目指す人
男女問わず管理職になれる環境があり、実力次第で昇進のチャンスがあるため、長期的なキャリア形成を考える薬剤師に適しています。
特に女性薬剤師のキャリアアップを支援する制度が充実しているのも魅力です。
まとめ
マツモトキヨシは高収入と充実した福利厚生が魅力のドラッグストアチェーンです。
特に社宅制度や育児支援制度が手厚く、長く働き続けられる環境が整っています。
一方で、店舗によって労働環境に差があり、販売目標のプレッシャーを感じることもあるようです。
調剤だけでなく、OTCや店舗運営のスキルも身につけたい薬剤師や、家庭と仕事の両立を希望する薬剤師にとっては、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
転職を検討する際は、希望する店舗の労働環境や残業時間なども事前に確認することをおすすめします。
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