大阪市、住吉区で2025年3月に薬局強盗が発生

2025年3月に大阪市住吉区で薬局強盗強盗が発生しました。
この事件を元に今一度、薬局の防犯や安全性について考えてみたいと思います。
近年、日本全国で薬局を標的とした犯罪が増加傾向にあります。
特に閉店間際や開店直後、あるいは従業員が一人で業務を行っている状況は、犯罪者にとって絶好の機会となっています。
2025年3月に大阪市住吉区で発生した薬局強盗事件は、私たち薬局従事者に重要な教訓を与えてくれました。

この事件の詳細を検証し、今すぐ実践できる具体的な防犯対策をご紹介します。
大阪住吉区の薬局強盗事件とは?実際に何が起きたのか

2025年3月28日午後9時頃、大阪市住吉区万代の「そうごう薬局万代店」で閉店後に強盗事件が発生しました。
犯人は刃物を所持して店内に侵入し、30代の女性店長に対し「金を出せ」と脅迫。
店長の両手に手錠をかけ、2階の事務室に連れて行き、金庫から現金約20万円を奪って逃走しました。
店長は手首に軽いけがを負い、全治15日と診断されています。

その後の警察の捜査により、逮捕の決め手となったのは、薬局から逃走後の犯人の様子が防犯カメラに記録されていたことでした。

軽症で済んだようです。
でも、怖いですね…。
この事件から私たちが学ぶべき重要なポイントは:
- 閉店後の単独作業の危険性 – 犯人は閉店時間を把握し、店長が一人で作業している状況を狙った可能性が高い
- 防犯カメラの有効性 – 設置されていた防犯カメラが犯人逮捕の決め手となった
- 店舗の物理的なセキュリティ対策の重要性 – 侵入を困難にする物理的な障壁の必要性

今回は防犯カメラで犯人を特定できました。
しかし、女性一人の残業というのは注意が必要です!
今すぐ始められる!薬局のための実践的防犯対策
物理的なセキュリティ対策

防犯カメラ(CCTV)の戦略的配置
- 店舗内外の主要な場所に高画質カメラを設置し、犯罪抑止と証拠確保の両面で効果を発揮します
- 死角をなくすよう配慮
- 「防犯カメラ作動中」のステッカーを目立つ場所に掲示
- 定期的なメンテナンスと録画状態の確認
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入退出管理の強化
- 補助錠やドアチェーン、ドアガードの設置
- 窓への防犯フィルム貼付
- 閉店後の施錠確認の複数人チェック体制
👇窓の防犯フィルムは以下のようなものになります。
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警報システムの導入
- 静かに通報できる非常ボタン(デュレスボタン)の設置
- センサーライトの活用
- 必要に応じた警備会社との契約
現金管理の徹底

1.レジ内の現金を必要最小限に
2.定期的な回収と金庫への移動
3.タイムディレイ機能付き金庫の導入検討
業務上の安全対策
複数人体制の確立

- 開店・閉店時は可能な限り複数人で行動し、一人で作業する時間をなくすことが最も効果的な防犯対策です
- シフト交代時の相互確認
- 一人になる時間帯の短縮
従業員研修の実施

- 定期的な防犯訓練
- 不審者への対応方法
- 強盗遭遇時の行動指針の共有
- ロールプレイング形式の実践訓練
顧客対応の工夫

- 来店者への積極的な声かけ
- 不審な行動や人物の早期発見
- 配達業者や訪問者の身元確認の徹底
地域との連携強化

警察との関係構築
- 地元警察署の防犯担当者との定期的な情報交換と「防犯対策チェック表」の活用で、より実効性の高い防犯体制を構築できます
- 地域の犯罪情報の収集
近隣店舗との協力体制
- 不審者情報の共有
- 見守りネットワークの構築
- 緊急時の相互支援体制の確立

最寄りの交番で地域の防犯情報を教えてくれます
万が一、強盗に遭遇してしまったら?冷静な対応で身を守る

強盗に遭遇した場合、最優先すべきは「自分自身の安全」です。決して英雄になろうとしないでください。
以下の対応を心がけましょう:
冷静さを保つ
- 深呼吸をして落ち着く
- パニックにならない
抵抗せず、指示に従う
- 犯人に抵抗しない
- 挑発的な言動を避ける
- 指示には冷静に従う
急な動作を避ける
- ゆっくりとした動作を心がける
- 行動する前に声をかける
犯人の特徴を記憶する

- 身長、体格、服装、髪型
- 話し方、アクセント
- 凶器の種類
安全が確保できる場合のみ、通報を
- 非常ボタンを押す
- 静かに通報する
犯人が去った後の対応
- 決して追いかけない
- 安全を確認してから警察に通報
- 現場を保全する
- 目撃情報を記録する
まとめ:薬局の安全は「備えあれば憂いなし」
大阪市住吉区の薬局強盗事件は、薬局における安全対策の重要性を改めて認識させる出来事でした。
この記事で紹介した対策を参考に、あなたの薬局の防犯体制を見直してみましょう。
特に重要なポイントは:
- 閉店・開店時の複数人体制の確立
- 防犯カメラや警報システムの戦略的配置
- 従業員の防犯意識の向上と定期的な訓練
- 地域や警察との連携強化

防犯対策は「面倒だから後回し」にしがちですが、事件が起きてからでは遅いのです。今日から、できることから始めていきましょう。

万が一の事態に遭遇した場合は、何よりも自身の安全を最優先に行動することを忘れないでください。
過去には悲劇的な事件も発生――忘れてはならない教訓
下連雀薬局内強盗殺人事件――閉店時の犯行が招いた最悪の結果
2003年10月24日午後8時20分頃、東京都三鷹市下連雀三丁目の薬局で、閉店後に悲劇的な強盗殺人事件が発生しました。
半分閉まったシャッターの隙間から2人組の男が店内に侵入し、店長の男性が刃物で襲われ死亡、薬剤師の女性も負傷するという痛ましい事件でした。
事件の概要と犯行の手口
閉店作業中の薬局に、2人組の男が押し入りました。
店内には店長の男性と薬剤師の女性の2名がおり、犯人は侵入するとすぐに店長を刃物で襲撃。
約5分後に第一発見者によって通報がありましたが、犯人はすでに逃走していました。
興味深いことに、店内の売上金は手つかずのままだったと報告されています。
犯行の前日には、犯人と思われる人物が近隣のコンビニエンスストアで犯行に使用したものと同じ粘着テープとマスクを購入する様子が防犯カメラに記録されていました。
また、犯行現場から約150メートル離れたアパートの部屋からは、現場に残された模造銃の部品と同種のマスクが発見されています。
捜査と裁判の経過
事件から約3ヶ月後の2004年2月3日、被疑者である中国人男性の1人が大阪市内で逮捕され、その後強盗殺人容疑で再逮捕されました。
容疑者は「自分は刺していない」と供述していましたが、共犯者として起訴されました。
もう1人の被疑者については、2004年5月に全国指名手配、10月にはICPO(国際刑事警察機構)を通じて国際指名手配されました。
調査の結果、この被疑者は事件の約2ヶ月後に偽造パスポートを使用して中国へ出国していたことが判明しています。
逮捕された共犯者の裁判は2004年4月に始まり、2005年7月に懲役15年の判決が言い渡されました。
裁判所は「殺意は認められず、強盗殺人罪の共同正犯は成立しない」としました。
この事件から学ぶべき教訓
この痛ましい事件から、私たち薬局従事者が学ぶべき重要な教訓があります:
- 閉店時の脆弱性の認識
- 半分閉まったシャッターは完全な防御にならないことを認識する
- 閉店作業中は外部からの侵入に特に警戒する必要がある
- 複数人での作業の重要性
- この事件でも店内に2名いたが、突然の侵入に対応できなかった
- 閉店時は店外の状況も注視できる人員配置が必要
- 防犯カメラの威力
- コンビニの防犯カメラが捜査の重要な手がかりとなった
- 店内だけでなく、店舗周辺の監視も重要
- 不審者の早期発見
- 前日に犯人が下見をしていた可能性
- 不審な行動をする人物に対する警戒と情報共有の重要性
この事件は、薬局における防犯対策が単なる財産保護の問題ではなく、私たち従業員の命を守るための重要な取り組みであることを痛感させるものです。
閉店時の脆弱性を正しく認識し、適切な対策を講じることの重要性を改めて考えさせられます。

この記事があなたとあなたの同僚の安全確保の一助となれば幸いです。防犯対策について質問やご意見がありましたら、ぜひコメント欄でお聞かせください。
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